悠歩快走録☆3

悠々と歩み、快く走りたい

最近観たもの:原美術館「ヨロヨロン 束芋」

東博のプライスコレクションを観たあと、品川の原美術館へ。一気に現代美術ですが、日本の伝統をある意味継承している作家です。

束芋(たばいも)サンのパノラマアニメーションを初めて観たのは、2002年の横浜トリエンナーレで。作品名は「にっぽんの通勤快速」でした。電車の車内風景ですが、人物が突然異次元の世界に飛んでしまうような、現実と非現実の間がどんどん展開するスペクタクル、という感じ。作者のどこか乾いた観察眼、批評精神を感じさせる、ある意味怖い作品です。絵柄はどことなく江戸の風俗画の雰囲気です。冷徹な現実、乾いた非現実なのに、ほのぼのとしている感じ...

「真夜中の海」という作品を最初に観ました。1階からは覗き窓から観ます。階段の踊り場から全体を眺められます。「三面鏡」のようなスクリーンに映す束芋オリジナルのスタイルとはちょっと違います。暗闇の中、日本画のような表現の白い波が次々に現われます。と思うと、長い髪の人間(女性?)の頭だけがすいすいと走ります。化け物です。束芋の作品をいくつか観ていると、これはきっと何かの象徴だ、とか何か言いたいんだ、とか思ってしまいます。

過去の作品の小型スクリーンでの映像や、海外でのワークショップでの作品や、イメージスケッチやらを観て、さらにきわめつけの作品「公衆便女」へ。

束芋サンは女性です。タバタさんのイモウトを略したのが由来だそうです。
「女性」性、女性としての「ジェンダー」(社会的性別意識)をものすごく意識しているように思えます。
「ジェンダー」というのはイデオロギーではなくて、他の生物にはない人間らしい文化なのだと私は思っているんでありますが、オトコとしては実に落ち着かないものでもあります。

女性用公衆トイレの風景が三面のパノラマで映し出されています。そこで繰り広げられる光景をここに記すべきでありましょうか...

オトコたちよ! 目をそむけずに直視せよ!
横浜美術館の「日本×画展」で観た松井冬子の作品にも通じます。

「答え」を出せるオトコの美術家はいるのか?!
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