悠歩快走録☆3

悠々と歩み、快く走りたい

「いつか読書する日」@〈再生〉横浜日劇

再生・横浜日劇


昨年2月、経営会社の倒産によって閉館を余儀なくされた映画館「横浜日劇」。
『探偵濱マイクシリーズ』の舞台としてちょっと有名になった、「三丁目の夕日」的レトロ映画館でした。
いわゆる「名画座」として、洋画旧作2本立てのプログラムで興行していた「小屋」でした。
この「小屋」を壊すのは余りにも惜しいと、映画、興行関係者を中心に「横浜日劇再生準備委員会」がつくられ、6月24日から「再生特別上映会」が始まったのでした。

第1回の特別上映会でかけられたのは、緒方明監督、田中裕子・岸部一徳主演の『いつか読書する日』。
昨年、渋谷で単館上映していて、見逃していた映画でした。50歳の独身女性のほのかな「恋」にまつわる話、身につまされそうで(?)、キャストも魅力的で、観たかった映画でした。

大場美奈子(田中裕子)、50歳。独身。結婚経験なし。日々、早朝の牛乳配達と、日中のスーパーのレジを生業とする。
両親を若くして亡くし、20歳の頃に「生涯独身」を決意するが、実は胸の奥に忘れられない人がいる・・・
同じ街に住む市役所児童課の職員高梨槐多(岸部一徳)は、毎朝、牛乳配達の音で起きる。隣には点滴を四六時中欠かせない病気の妻、容子(仁科亜季子)が横たわっている。
容子は、夫と牛乳配達の美奈子との間の秘めたる「関係」を悟り、自分の死後は夫と一緒になってほしい、という「願い」を美奈子に託すことになるが・・・

舞台は山の斜面に住宅地の広がる街(ロケ地は長崎市)。美奈子は坂道や階段を駆け登って配達します。長い階段を登る前には「よし」と気合いを入れます。
毎朝配達を玄関前で待っているお爺さんは、その場で牛乳を飲み干します。美奈子は飲み干すのを待って、空き瓶を回収するのです。
アルツハイマーになった英文学者の夫をもつ作家の女性は、美奈子を頼りにしています。
美奈子にとって、牛乳配達は、大した収入にならないのでしょうが、「生きがい」なのです。
脚力も相当鍛えられていそうです!

スーパーのレジは美奈子にとっては主要な収入源なのでしょう。しかし淡々とこなしています。若い同僚と店長(曲者にはまり役の香川照之!)との開けっ広げな恋愛劇にちょっと心動いたりして・・・

高梨槐多は、児童課の職員として、養育放棄された子どもの「救援」を「仕事として」行う。ここに出てくるのが、美奈子と対極の、欲望のままに生きる身勝手きわまりない若い夫婦。

そして、高梨の妻の願いは、いよいよ「実現」することになるのだが・・・

恋愛下手、未婚あるいは非婚の私は、人間には恋愛する人しない人、恋愛できる人できない人がいると思って(思い込んで)います。
人間は、文化文明と引き換えに「本能」を失った動物になってしまった、というのが、人類学や心理学の定説になっているようです。

「身につまされる」必要は全然ないのですが、いろいろな人生が見えてくる映画でありました。

「横浜日劇」は今後、名画座、単館系ロードショー館としての位置づけの他、映画・映像にかかわるさまざまなイベントの会場として「再生」をはかる予定だそうです。
建物の改修や運営の資金の募金を行っています。
口座:横浜銀行伊勢佐木町支店 普通1538197 横浜日劇再生準備委員会

大岡川のミズクラゲ


帰りにみなとみらいまで歩き、途中大岡川でミズクラゲの「遊泳」(ほんと「遊んで」いるよう)を観てきました。
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