「土腐さらい」メモその1
地名考、前回の続き。
どうにも「どぶ」地名が気になります!
たまたま、港北区の旧小字名を載せた地図(港北歴史地名ガイドマップ)があったので、港北区内にいくつかの「どぶ」地名を見つけられましたが、同じ鶴見川流域にはずいぶんあるのではないか、あるいはこの地域特有の地名なのか、...そんなことを思って、少し調べてみました。
《横浜じゃん旅行社情報誌「散歩の閑人」》というウェブサイトに「横浜の地名字名」というページがあり、典拠は示されていませんが、図書館所蔵資料などに基づいて調べられた横浜の区別の小字名がわかりやすくまとめられています(『昭和40年横浜地名調査』)。全くの「孫引き」ですが、「どぶ」という読みでページ内検索をしてみた結果をここに記します。
港北区内については『港北歴史地名ガイドマップ』により現況を記し、港北区外については、横浜市がネット上で提供している「横浜市三千分の一地形図」で位置を確認しました。
【港北区】
*小机町中土腐 :鶴見川右岸の低地。現在は新横浜公園(多目的遊水地)と鶴見川流域センター、耕地
*小机町池土腐 :鶴見川右岸の低地。現在は新横浜公園(多目的遊水地)と住宅地、耕地
*新吉田町裏土腐 :鶴見川支流早淵川右岸の低地。現在は住宅地、耕地
*鳥山町丹後土浮 :鶴見川と支流の鳥山川にはさまれた低地。歴史地名ガイドマップには記載なし。「丹後」はあり、現在「日産スタジアム」、リハビリテーションセンター等施設がある場所
*大豆戸町下土浮 :鶴見川右岸の低地。歴史地名ガイドマップの表記は「下土腐」。現在は住宅地、一部耕地で、近くを東海道新幹線、環状2号線が通る。
【鶴見区】
*駒岡町前ドブ :駒岡町は鶴見川右岸の地域 昭和17年の横浜市三千分の一地形図には見えず。
【都筑区】
*大熊町下土腐 :鶴見川左岸、江川・大熊川も流れる低地
*川和町土腐、土府、土腐根、土府根 :鶴見川左岸の低地。昭和17年の横浜市三千分の一地形図を見ると、県道川崎町田線「貝の坂」交差点の周辺。現在は工場や住宅が多いところ。なお表記は異なっているが、同じ場所のようだ。
【戸塚区】
*柏尾町中土婦 :柏尾川左岸、国道1号線のあたりか? 昭和22年の横浜市三千分の一地形図には見えず。
*品濃町ドブ :柏尾川源流域か? 現在、JR横須賀線東戸塚駅近く、横浜新道も通る新興住宅地で、牛を飼う農家もあるところ。なお横浜市三千分の一地形図は昭和36年版で、ほとんど未開発の地域になっているが、この小字名は見えず。
*吉田町土腐 :柏尾川左岸、日立戸塚工場のあるあたりか? 昭和21年の横浜市三千分の一地形図には見えず。
今回のネット調査で、わかったことは...
・横浜市内では鶴見川流域および柏尾川流域に見られる地名であった。いずれにしても氾濫原上の地名とみられる。
・用字は「土腐」が圧倒的に多いが、「土浮」「土府」「土婦」「ドブ」という用例もあった。
「土腐さらい」続きます。次回、驚くべき事実が!?
どうにも「どぶ」地名が気になります!
たまたま、港北区の旧小字名を載せた地図(港北歴史地名ガイドマップ)があったので、港北区内にいくつかの「どぶ」地名を見つけられましたが、同じ鶴見川流域にはずいぶんあるのではないか、あるいはこの地域特有の地名なのか、...そんなことを思って、少し調べてみました。
《横浜じゃん旅行社情報誌「散歩の閑人」》というウェブサイトに「横浜の地名字名」というページがあり、典拠は示されていませんが、図書館所蔵資料などに基づいて調べられた横浜の区別の小字名がわかりやすくまとめられています(『昭和40年横浜地名調査』)。全くの「孫引き」ですが、「どぶ」という読みでページ内検索をしてみた結果をここに記します。
港北区内については『港北歴史地名ガイドマップ』により現況を記し、港北区外については、横浜市がネット上で提供している「横浜市三千分の一地形図」で位置を確認しました。
【港北区】
*小机町中土腐 :鶴見川右岸の低地。現在は新横浜公園(多目的遊水地)と鶴見川流域センター、耕地
*小机町池土腐 :鶴見川右岸の低地。現在は新横浜公園(多目的遊水地)と住宅地、耕地
*新吉田町裏土腐 :鶴見川支流早淵川右岸の低地。現在は住宅地、耕地
*鳥山町丹後土浮 :鶴見川と支流の鳥山川にはさまれた低地。歴史地名ガイドマップには記載なし。「丹後」はあり、現在「日産スタジアム」、リハビリテーションセンター等施設がある場所
*大豆戸町下土浮 :鶴見川右岸の低地。歴史地名ガイドマップの表記は「下土腐」。現在は住宅地、一部耕地で、近くを東海道新幹線、環状2号線が通る。
【鶴見区】
*駒岡町前ドブ :駒岡町は鶴見川右岸の地域 昭和17年の横浜市三千分の一地形図には見えず。
【都筑区】
*大熊町下土腐 :鶴見川左岸、江川・大熊川も流れる低地
*川和町土腐、土府、土腐根、土府根 :鶴見川左岸の低地。昭和17年の横浜市三千分の一地形図を見ると、県道川崎町田線「貝の坂」交差点の周辺。現在は工場や住宅が多いところ。なお表記は異なっているが、同じ場所のようだ。
【戸塚区】
*柏尾町中土婦 :柏尾川左岸、国道1号線のあたりか? 昭和22年の横浜市三千分の一地形図には見えず。
*品濃町ドブ :柏尾川源流域か? 現在、JR横須賀線東戸塚駅近く、横浜新道も通る新興住宅地で、牛を飼う農家もあるところ。なお横浜市三千分の一地形図は昭和36年版で、ほとんど未開発の地域になっているが、この小字名は見えず。
*吉田町土腐 :柏尾川左岸、日立戸塚工場のあるあたりか? 昭和21年の横浜市三千分の一地形図には見えず。
今回のネット調査で、わかったことは...
・横浜市内では鶴見川流域および柏尾川流域に見られる地名であった。いずれにしても氾濫原上の地名とみられる。
・用字は「土腐」が圧倒的に多いが、「土浮」「土府」「土婦」「ドブ」という用例もあった。
「土腐さらい」続きます。次回、驚くべき事実が!?












